作家

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渡辺信子

日本

1948年東京生まれ
1971年 相愛女子大学音楽学部器楽学科ビアノ科卒業
1970年頃から作品発表を始める。
1998年ケルン日本文化会館でNobuko Watanabe Elke Sander展。
1999年ギャラリー・キキ・マイヤーハーン(デュッセルドルフ)で個展。以後継続的に個展開催。
2001年 西宮市大谷記念美術館で個展
2002年国際芸術センター青森「アーティスト・レジデンス展」に参加。
2003年群馬県立近代美術館「いととぬの」展に参加。
2017年Gallery Nomart(大阪)で個展
2017年 アラリオ・ギャラリー(チョンナン)個展
2020年 DIC川村記念美術館「ふたつのまどかーコレクション×5人の作家たち」
現在、箕面市とデュッセルドルフを拠点に制作。ピアニストとしても活動している。


バブリックコレクション
芦屋市立美術博物館、ケルン日本文化会館、西宮市大谷記念美術館、北九州市美術館、大阪府20世紀美術コレクション、兵庫県立美術館など。渡辺信子の作品は、木枠に既成の布を張りこんで作られます。木枠と布は絵画の材料ですが、渡辺はそこに描く代わりに、布の色彩、質感を選んで組み合わせ、木枠の形状によってさまざまな表情を引き出します。大胆で繊細なフォルムは、平面的な要素と立体的な要
素をあわせ持ち、壁面にも床面にも、部屋の角を使ったコーナーにも設置されます。まさに絵画でもなく彫刻とも言い難い、軽やかで明快な、渡辺独自の作品世界です。
彼女の最も敬愛する作家に、ハード・エッジと呼ばれるフラットな色面抽象を描くアメリカの画家、エルズワース・ケリーが挙げられます。早くから金属板製立体作品を制作し続け、絵画と立体の境界を軽々と超えてきたケリーの手がける、色面を抜き出したような
シェイブド・カンヴァス作品も、布と木枠でできた、レリーフのようでもあるでしょう。
そう考える時、渡辺信子作品との共道要素が浮かび上がります。
近年、ますます造形的に研ぎ澄まされてきた布作品に加え、渡辺は金属彫刻の制作にも着手しています。二人のコレボレーションは初めての機会ながら、きっと実りをもたらす
でしょう。